株式会社大塚商会

テクニカルサポート QQ-Webテクニカルサポート QQ-Web

QQ-Web > ビジネスお役立ち情報 > なるほど!経理・給与

なるほど!経理・給与なるほど!経理・給与 経理・給与など、日常業務に役立つ知識やニュースを紹介します

なるほど!経理・給与 のトップへ

入社時の労働条件提示と
入社時の社会保険の手続き

多くの会社では4月に新卒の新入社員が入社するが、そのほかにも転職して途中入社する社員も多い。社員の採用に関してはさまざまなルールがある。トラブルを防ぐためにも雇用条件を文書化するなど、入社時と入社後に行うべき手続きのポイントを紹介する。

入社時には
何を提示しなければならないのか

これからの少子高齢化社会では、優れた人材の確保が企業の持続的成長を実現する重要なポイントであり、そのような人材を確保できなければ企業の活力は低下してしまう。そのため企業は良い人材を採用するチャンスを常にうかがっている。しかし、いざ採用という際に事務手続きがスムーズに運ばなければ、人事管理に不安を与えかねない。そのため、経理・給与担当においても社員を採用する前に必要な書類を準備しておき、迅速な入社手続きができるようにしたい。労働基準法では労働者の労働条件が担保されるよう、いくつかの帳簿類の作成が義務づけられている。

社員の採用時、最も基本となるのが労働条件の提示だ。会社が労働者を採用する際、賃金や労働時間、そのほかの労働条件を書面(「雇入通知書」)で明示しなければならない。労働条件は会社が労働者に提示すればよいのだが、労働者の了解を明確にするためにも、労働契約書(「雇入通知書」)を作成して署名・捺印してもらった方が安心だ。労働条件として明示すべき事項は、労働契約の期間、就業場所と業務内容、始業・終業時刻、残業の有無、休憩時間、休日労働の有無、賃金の額および支払時期、退職に関する事項だ。

そして社員が入社した際には、労働者名簿、出勤簿、賃金台帳の作成が労働基準法によって義務づけられており、これらの書類は3年間保存しなければならない。使用者は事業場ごとに各労働者(日々雇い入れられる者を除く)について労働者名簿を作成し、氏名、生年月日、履歴、基礎年金番号や雇用保険番号、健康保険番号などを記入する。また、賃金台帳についても事業場ごとに作成し、賃金計算の基礎となる事項を記入する。

そのほか、社員入社時の社内書類として、一般的には、誓約書、身元保証書、卒業証明書、通勤手当(通勤経路)申請書、被服貸与申請書、機密保持誓約書などを提出してもらう。また、必要に応じて社員身分証明書の発行、名刺の作成、就業規則や社内注意事項の説明などを行う。

入社時に必要な書類

内容

雇入通知書

労働契約の期間、就業場所と業務内容、始業・終業時刻、残業の有無、休憩時間、休日労働の有無、賃金の額および支払時期、退職など

労働者名簿

氏名、生年月日、履歴、基礎年金番号や雇用保険番号、健康保険番号など

賃金台帳

扶養者の有無など

社内書類

履歴書、誓約書、身元保証書、卒業証明書、通勤手当(通勤経路)申請書、被服貸与申請書、機密保持誓約書など

入社時の
社会保険加入手続き

社員が入社すると、厚生年金保険と健康保険の被保険者となるので、決められた期日までに所轄官庁へ届出を行う。採用した日から5日以内に「健康保険・厚生年金保険 被保険者資格取得届」を年金事務所(旧社会保険事務所)に提出する。扶養者がいる場合には、「健康保険被扶養者(異動)届」とその証明書もあわせて提出する。また、被扶養者の中に配偶者がいる場合には、国民年金の第3号被保険者に該当するので、「国民年金第3号被保険者資格取得届」も提出する。

健康保険証は通常、資格取得の届出を行ったあと、全国健康保険協会を通じて公布されるが、届出件数が多い場合は一定の時間がかかる。健康保険証が未着でも、社員が病院にかかることもあるので、その場合は「健康保険被保険者資格証明書」を提出してもらう。「健康保険被保険者資格証明書」は資格取得の届出をするときに作成し、年金事務所に提出するとその場で押印してもらえるので、この証明書を健康保険証代わりにしてもらえばよい。

次に雇用保険の加入手続きを行う。労災保険は労働者全員が自動的に対象となるが、雇用保険の被保険者となるには手続きが必要となる。雇用保険は1週間の所定労働時間が20時間以上であり、かつ6カ月以上雇用する見込みがある場合に対象となる。入社した日から翌月10日までに「雇用保険被保険者資格取得届」を公共職業安定所に提出する。その際、「労働者名簿」「出勤簿あるいはタイムカード」「賃金台帳」「雇入通知書」を提出する。なお中途採用者で「雇用保険被保険者証」を取得している場合は、「雇用保険被保険者証」を提出する。

入社時の
税金関係の手続き

新入社員の給与や賞与から所得税や住民税などを天引きするために、本人、扶養者などの情報を記入した「給与所得者の扶養控除(異動)申告書」が必要となる。これを最初の給与計算までに必ず提出してもらう。また、この申告書の提出がない場合には、税額票の「甲欄」ではなく「乙欄」の適用となり、所得税が高くなってしまうので注意が必要だ。なお、前職のある人を中途採用した場合には、年末調整を行うため前勤務先の「源泉徴収票」も提出してもらう必要がある。

また同じく中途採用者で前の会社で住民税の「特別徴収」を行っていた人は、前の会社を退職する際、「一括徴収」あるいは「普通徴収」を選択して、「給与所得異動届出書」を自治体に提出しているはずなのでそれを確認する。入社後、「特別徴収」を選択することも可能なので、そのことを確認する。その場合、「給与所得者異動届出書」の提出先が新たな勤務先になり、自治体から「特別徴収税額変更通知書」が送付されてくるので、その金額を毎月の給与から天引きする。

こうした手続きがスムーズに行われることによって、新入社員は会社に対する信頼感を高めることができる。経理・給与担当者はその役割を認識することが大切だ。

(掲載:2011年2月)

関連リンク

  • 人事給与システム SMILE BS 人事給与

    給与管理と人事情報の管理を同時に行えます。
    給与管理と人事情報の管理を同時に行える大塚商会「SMILE BS 人事給与」のご紹介。毎月の給与計算や賞与計算・年末調整など煩雑な業務を正確に処理し、また人事考課履歴や教育研修情報などの社員情報をいつでも把握できます。


テクニカルサポート QQ-Web
↑ページトップへ戻る

掲載コンテンツの著作権は、株式会社大塚商会に帰属するものとし、掲載記事については事前の断りなく、掲載予定の中止もしくは記事の削除を行うことがあります。